★何故この「ヒューマンドール」を開発することになったの?その「経緯」や「きっかけ」を教えてください。
私が47歳の時、自宅で筋トレをしていましたが、筋トレだけでは物足りなくなりました。
当時ブームだった格闘技をしてみようと思い、近くにあるブラジリアン柔術の道場に入門しました。
ブラジリアン柔術というのは、皆さんが知っているグレーシー柔術で、道着を着て絞め技、関節技を主体とする格闘技です。
柔道とよく似ていて、当時柔道4段でもあり、いささか自信を持って入門しました。
道場では最高齢で、指導する先生よりも7歳年上でした。
ところが、練習を開始するも、道場の皆さんがあまりに強くて、誰と練習してもボロ負けしました。
一回の練習で10回ほど絞められ、関節を極められ「参った」をしました。
当初、私は「まだ慣れないから負けたんだ」と思っていたのですが、2~3か月経っても同じように負け続ける始末。
極めつけが、20歳代の細身の女性にも手首の関節を決められ負けてしまいました。
私は「このままではだめだ!何とかしないと!」思い、考えたのが自宅で特訓することでした。

そこで、妻を相手に練習をしようと「ちょっと腕を貸して」と言って妻に関節技をかけようとしたところ、
「痛いからイヤ!」と言われてしまいました。
いったい誰を相手に特訓すればとよいか?を考えた末「等身大の人形があれば練習できる!」と思いたち、
インターネットで練習人形を検索しましたが、どこにもありませんでした。
「無いのなら自分で作ろう!」と、カカシのようなものを作ったのがきっかけです。
そして試作を重ねるうち、“人間そっくりの可動域の関節付き人形“へと進化していったのです。
格闘技するにおいて、日ごろ私は「どうしたらケガせずに、早く上達が出来るか?」と考えてきました。
そこで考えたのが、このヒューマンドール®柔道練習用人形です。
この人形を使えば、ケガすることもさせることもありません。
人形を使って技を研究すれば得意技を増やすことができ、ライバルに差をつけて、誰よりも早く強くなれるはずだと思いました。
道場の休みの日や仕事で行けない日に、自作の簡単な人形を使って技の研究を続けました。
すると、5つほどの得意技だったのが、20ほどのワザを覚えることができ、道場での実戦練習に大いに役立ちました。
人形を使った自主練を始めて3か月が経つと、道場の皆さんと対等に戦えるだけでなく、勝てるようになりました。
その結果、ブラジリアン柔術の紫帯を習得しました。

★まずは柔術の練習に効果があったわけですね。
更に私は、柔術の技を学んだおかげで、52歳の時に柔道5段に昇段しました。
得意技が多くあれば、相手は防御しきれないため、容易に勝つことが出来ることが実証できたのです。
「誰よりも多くワザを覚えることこそが上達の近道だ。
この人形を使って自宅で練習すれば、年齢や体格など関係なしに、誰でも強くなれる!」と確信しました。
初心者のうちは弱くても、技をたくさん身につけることで「百年に一人の逸材」と呼ばれる可能性があるのです!
また、柔道は危険なスポーツでもあり、怪我人が少なくありません。
怪我を減らす為にも、強くなって自信をつけたい人の為にも、練習用人形を作ろうと決めました。

そこで休みの日に、自宅の一室で試作を続け、さらに2年経った頃、ヒューマンドールの基本構造が出来ました。
特許申請したところ、2015年に特許認定されました。
2020年東京オリンピックが決定したことで、私は「強くなりたい人のために練習用人形を普及させたい!」との思いから
31年勤めた警察を早期退職しました。
なぜかというと、定年退職後では東京オリンピックに間に合わないからです。
昨年10月の会社設立と同時に、本格的にヒューマンドールを作り始めました。
★「ヒューマンドール」を開発にあたり、「苦労されたポイント」や「こだわったポイント」は?
苦労したポイントは
・支えなしに二本足で立たせること
バランスを保つ
・投げても壊れないようにすること
強い衝撃に耐えるようにする
こだわったポイントは
・立つ・座る・正座の三つが出来るようにすること
柔術の練習には、正座の体勢が必要だからです
★「ヒューマンドール」にはどんなタイプがあるの?
・寝技や投げ込み練習がメインの投げ込み人形
・さらに負荷をかけた打ち込み練習もできる打ち込み人形+打ち込み台
それぞれ男性用・女性用、140㎝の子ども用の人形があります。
スポーツ系人形のほかに医療系人形・ダミー系人形もご注文頂いています。
身長80㎝~180㎝、体重80㎏までの自立・正座する人形の特注も承ります。
ご希望に合わせて、一体ずつ手作りしています。

★個人購入が多いと思いますが、「ヒューマンドール」を導入している強豪校はあるの?
現在、東海大学柔道部で部員の練習相手として活用されています。
またスポーツ医科学研究所や大学院において、研究材料として使用されています。
東海大学 体育学部 武道学科教授の宮﨑誠司先生が弊社のHPを見つけてくださり、
東海大学に納入しております。
柔道によるけがの予防についての研究に、ダミー人形としても活用していただきます。
宮﨑先生は整形外科医のチームドクターとして、オリンピックにも同行されています。

医療系人形は大学や国立長寿医療研究センター、専門学校・養成学校・介護事業所・柔道整骨院など、
ダミー系人形は警視庁・企業の商品開発部などで、データ収集・検分に大活躍しています。
★2020年の東京オリンピックでは、ヒューマンドールで練習した選手が大活躍するといいですね。
はい、そうなれば何よりもうれしいです!
柔道界の発展はもちろん、ケガのない練習方法の研究、楽しみながら自信をつける練習相手として、
弊社の製品が役立つことを願って止みません。

開発者経歴
【ヒューマンド―ルⓇ開発者 西山洋二 経歴】
・兵庫県警察官31年勤務
・2015年特許登録
2020年東京オリンピックを見据えて、早期退職
・2016年10月ヒューマンドール株式会社設立
・講道館柔道5段
・ブラジリアン柔術6年紫帯
・逮捕術上級
・銃剣道2段
・エアーピストル4段
・兵庫県ライフル協会会員







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【心理学部門 西山京子】

フラクタル心理カウンセラー

マスター入門・マスター初級講師

家族関係コース講師

MBIPサクセストレーナー

TAWフェロー

西山京子